トンビが豆鉄砲を食らう。

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で。 3人で小さなこたつテーブルを囲んでテーブルの上に乗っている2段の重箱(!)を見つめる。 鷹子が若干震える手で蓋に手をかけた。 何でお前が震えてる? 「…開けます!!」 まるで、パンドラの箱を開けるかのように決意のこもった瞳で言う。 その蓋は、開かれた。 「おお~!!!!」 「・・・」 隼人が感激の声を上げる。 「…マトモに見える」 中を見た俺は、そう呟いた。 卵焼きに、ベーコンにまかれたアスパラ。 から揚げにきんぴらごぼう。 2段のうち1段はおかず、もう1段はおにぎり。 「ど、どうぞ!!」 「いっただっきまーす!!」 隼人はなんの躊躇いもなく卵焼きを口に放りこんだ。 俺もそれに続く。 「…甘い」 「でもおいしーじゃん!」 卵焼きには砂糖が入れてあるようで甘かった。 「甘いの、ダメでした…?」 「いや、ダメな事ないけど俺は卵焼きは出汁派だから」 「俺っち醤油~」 誰もお前の好みは聞いていない。 「こ、今度は出汁巻き卵挑戦します!!」 「ああ…」 何、また今度とかあるわけ? 隼人は2個目の卵焼きを口に入れた。 ガリ。 「ガリ?」 卵焼きを食べたにしてはありえない音がして俺は隼人を見た。 「…殻、入ってた」 「すすすすす、すみません!!」 鷹子が慌てる。 「いやいやいや!!この甘い卵焼きで糖分と…カルシウムが採れるんだから身体に優しいよねー!!ね!?トンビ!!」 苦しい言い訳だな(笑) 「お前はカルシウムとっとけ」 「…トンビ?」 鷹子が首をかしげた。 っていうか、引っかかるとこそこかよ!!
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