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「ん?こいつ、トンビっての」
隼人が俺を指差して言う。
人を指差すなって教わらなかったか?
「とび…さんじゃないんですか?」
「ああ、ホントはそうだけどトンビはあだ名」
「ええ!?」
俺の言葉に隼人が驚いた。
「何お前、ホントはとびっての!?トンビじゃねーの!?」
「何で今さらお前が驚くんだ?親方が俺の名前がとびだとややこしいからトンビって呼ぶからってそうなった」
「えー!俺っち知らなかった!衝撃の事実!!」
「だからまぁ、呼び方なんてどっちでもいいけど」
「あ、はい…それであの、そちらの方は…?」
そこでようやく、気がついた。
俺は2人を知ってるけど、2人はお互いを知らない事に。
「…こいつは仕事仲間で、隼人(ハヤト)。こっちは鷹子(タカコ)」
至極簡単に紹介をした。
「トンビにハヤブサにタカって…!!!」
隼人が変な所がツボに入ったらしく口を抑えて笑いをこらえる。
「…名前の通り、鳥の名前が3人でトリオ!!なんちゃってー!!!!ぼははははは!!!!」
「うわっキタねぇ!!」
隼人は自分で言った事にウケて、口の中に残っていた卵焼きの欠片を吹き出す。
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