13人が本棚に入れています
本棚に追加
/102ページ
笑顔のまま、隼人の動きが止まる。
「何やってんの?」
「・・・」
そして、口元を抑える。
「がぼっ」
手のひらに数回噛み砕かれたから揚げが!!
「キタねーな!噛んだの出すなよ!!」
「ち、ちがっ…!!これっ…!!」
若干涙目になっている。
「なんだよ?」
俺は他のから揚げを箸で2つに割ってみた。
「…生、デスネ」
「えっ?」
箸で割ったから揚げの中身は見事に生だった。
外側はちょっと揚げ過ぎ?くらいな色味なのに。
「お前、から揚げすんのに一体どんだけの高温の油で揚げたんだ?」
「え…油が熱い方が早く揚がるかなと思って」
「お前な~。から揚げは中温くらいでじっくり中に火を通すんだよ。高温で揚げると表面しか揚がらないし、中まで火を通そうと思ったら表面焦げるぞ」
「あ、あの…!もう一回お願いします!!」
鷹子は鞄からメモとペンを取り出して構える。
「・・・」
とりあえず。
半ナマのから揚げは電子レンジでチンしました。
最初のコメントを投稿しよう!