タカも居ずまいから。

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-Side 鷹子- 朝起きて、顔を洗い制服に着替えて食事を済ませると今日の授業の予習。 私の朝は早い。 ここ最近の私は、今までと少しずつ変化で来ていると思う。 それもこれも、あの人と出会ってから。 初めて、家に帰らなかった。 塾が終わってから家に帰りたくなくて、公園で一人ぼんやりとしていた。 そこで、変な人に絡まれた私を助けてくれた人。 薄汚れた作業服に、キラキラ光る金色の髪。 ちょっとつり目できりっとした眉。 1歳年上の17歳。 「世の中の17歳が皆高校2年生エンジョイしてると思うなよ」 その言葉は私の胸に刺さった。 この人にはこの人の事情が何かあるんだろう。 私のように親に敷かれたレールの上を走るだけの自分が嫌で家を飛び出したって言ってた。 ただ単純に、すごいなと思った。 私には出来ない。
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