13人が本棚に入れています
本棚に追加
そこには、私の他に2人の女性がいた。
「紹介するわね。こちらは高田さん、こちらは峰山さん。高田さん、峰山さん。このお嬢さんは君江さんの娘の鷹子さんです。初心者だそうなので、仲良くしてあげてください」
私は紹介されたので、ぺこりとお辞儀をした。
「よろしくお願いいたします!」
高田さんは30代前半の黒髪の気の弱そうな女性、峰山さんは40代くらいの茶髪の気の強そうな女性。
「よろしくね」
「よろしくー」
所見では、峰山さんはちょっと怖そう。
「で、私は先生をさせてもらってます、河瀬です。よろしくね」
「はい!お願いします!」
「じゃぁさっそくエプロンをつけて手を洗ってください」
教室となるキッチンはアイランドキッチンで、広い。
マンションと言っても高級マンションの部類に入る。
私は言われた通り、持ってきていたエプロンをつけて手を洗った。
「まずは、小麦粉を200g量ります。その後は砂糖20g、バター10g…」
「えっ?」
え?小麦粉?
私の声に、河瀬先生がきょとんとする。
「どうしたの?」
「あ、いえ…お料理教室…ですよね?お菓子作りするのかと思って」
「あっはは!何言ってんのあなた!ここはお菓子教室よ?」
私の言ったことに峰山さんが爆笑しながらそう言った。
「鷹子ちゃん、君江さんに聞いてないの?」
河瀬さんが首をかしげて言う。
「あ、はい…知り合いのところに行くように言われまして」
「あー…そっか。どうする?私はお菓子作りしか教えられないんだけど」
ううん、仕方ない…と言ったら河瀬先生に失礼になってしまう。
「いえ、すみません。お願いします」
お菓子を作れても後々困らないよね。
私はお菓子作りを覚えることにした。
料理はまた別の機会に、学べるよね?
最初のコメントを投稿しよう!