タカも居ずまいから。

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そこには、私の他に2人の女性がいた。 「紹介するわね。こちらは高田さん、こちらは峰山さん。高田さん、峰山さん。このお嬢さんは君江さんの娘の鷹子さんです。初心者だそうなので、仲良くしてあげてください」 私は紹介されたので、ぺこりとお辞儀をした。 「よろしくお願いいたします!」 高田さんは30代前半の黒髪の気の弱そうな女性、峰山さんは40代くらいの茶髪の気の強そうな女性。 「よろしくね」 「よろしくー」 所見では、峰山さんはちょっと怖そう。 「で、私は先生をさせてもらってます、河瀬です。よろしくね」 「はい!お願いします!」 「じゃぁさっそくエプロンをつけて手を洗ってください」 教室となるキッチンはアイランドキッチンで、広い。 マンションと言っても高級マンションの部類に入る。 私は言われた通り、持ってきていたエプロンをつけて手を洗った。 「まずは、小麦粉を200g量ります。その後は砂糖20g、バター10g…」 「えっ?」 え?小麦粉? 私の声に、河瀬先生がきょとんとする。 「どうしたの?」 「あ、いえ…お料理教室…ですよね?お菓子作りするのかと思って」 「あっはは!何言ってんのあなた!ここはお菓子教室よ?」 私の言ったことに峰山さんが爆笑しながらそう言った。 「鷹子ちゃん、君江さんに聞いてないの?」 河瀬さんが首をかしげて言う。 「あ、はい…知り合いのところに行くように言われまして」 「あー…そっか。どうする?私はお菓子作りしか教えられないんだけど」 ううん、仕方ない…と言ったら河瀬先生に失礼になってしまう。 「いえ、すみません。お願いします」 お菓子を作れても後々困らないよね。 私はお菓子作りを覚えることにした。 料理はまた別の機会に、学べるよね?
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