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その日の帰り、高田さんと方向が同じだったので2人並んで歩く。
峰山さんは車らしい。
作ったお菓子は持ち帰りなので帰ったら食べよう。
「料理教室に行きたかったの?」
「あ、はい。そのつもりで母に言ったんですけど…」
「お母さん、勘違いしちゃったのかな?」
「かもしれないです」
そんなことは絶対にありえないけど。
母を貶めるような事は言ってはいけない。
「私でよければ一般の家庭料理の話くらい出来るから相談してね」
「ありがとうございます」
高田さんはいい意味でごく普通の主婦っぽい。
「あの…友達にお弁当を作ってみたいなと思ってるんですけど、どんなおかずが良いですかね?」
せっかくなので聞いてみる。
「そうね…そのお友達って彼氏?」
「えっ!?いえ!友達です!!」
友達、と言ってもいいのかも定かではないけれど。
「ふふっ。男の子だったら、単純にから揚げとか卵焼きとか嬉しいんじゃないかな?」
「なるほど…」
でも、作り方とか知らないから家に帰ってからネットで調べよう。
高田さんとは駅で別れた。
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