タカも居ずまいから。

7/39
前へ
/102ページ
次へ
その日の帰り、高田さんと方向が同じだったので2人並んで歩く。 峰山さんは車らしい。 作ったお菓子は持ち帰りなので帰ったら食べよう。 「料理教室に行きたかったの?」 「あ、はい。そのつもりで母に言ったんですけど…」 「お母さん、勘違いしちゃったのかな?」 「かもしれないです」 そんなことは絶対にありえないけど。 母を貶めるような事は言ってはいけない。 「私でよければ一般の家庭料理の話くらい出来るから相談してね」 「ありがとうございます」 高田さんはいい意味でごく普通の主婦っぽい。 「あの…友達にお弁当を作ってみたいなと思ってるんですけど、どんなおかずが良いですかね?」 せっかくなので聞いてみる。 「そうね…そのお友達って彼氏?」 「えっ!?いえ!友達です!!」 友達、と言ってもいいのかも定かではないけれど。 「ふふっ。男の子だったら、単純にから揚げとか卵焼きとか嬉しいんじゃないかな?」 「なるほど…」 でも、作り方とか知らないから家に帰ってからネットで調べよう。 高田さんとは駅で別れた。
/102ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加