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公園を出たら他に立ち止まれる所もないわけで…
コンビニでもあればいいんだけど俺の家とは逆方向になる。
「…とりあえず、ここ俺んちなんだけど」
「…え!?」
ビクついたように女子高生が俺から一歩離れる。
「まぁ、俺は明日も仕事あるし早く寝たいから…もういいよ」
「え…?」
絡まれてるの助けたし、後はどこへなりともいってくれたら問題ないんだけど。
「…え?って何?絡まれてるの助けたんだからそれで終わりだろ?」
「あ…はい、そうですね…」
見るからに哀愁を帯びたその雰囲気は一体なんだ?
「…お前、家出?」
「えっ!?」
さっきから主に”え?”しか言ってなくね?
「行くとこねーの?友達の家とか」
そこで、俺は改めて女子高生を観察した。
よく見てみると長めの前髪が邪魔だけどぱっちりとした二重の目に筋の通った小さな鼻。
きゅっと引き結んでいる唇は愛らしい。
体型も標準より細い感じ。
そして、お嬢様学校とか聞いた事のある学校の制服を着ていた。
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