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あの日、家に帰ってから鳶さんにメールを送った。
『芹澤鷹子です。宜しくお願いします。私の携帯番号は・・・』
「・・・・」
面白くもない文面。
それに対する返事は短かった。
『おう』
それっきり、メールのやり取りはない。
「ケータイとにらめっこしてどうしたの?」
何かメールが来ないかなーとスマホの画面を見ていたらまゆりに言われる。
「う、なんでもないよ?」
そう言って制服のポケットにしまう。
「はー、それにしてもあっという間に時間は過ぎていくねー」
合同体育祭は明日に迫っていた。
この合同体育祭、2日かけて開催される。
1日目は屋外競技、2日目は屋内競技。
一般的な競技から、これって体育祭でするもの?というものまで。
例えば、屋外競技ならクラス対抗バトミントンとかテニス。
これって球技大会も兼ねてる…?
屋内競技では競泳、水球、シンクロ等など…。
オリンピックですか?みたいな。
2日目の最後にはフォークダンス。
花火も上がるとかなんとか。
「…花火の中にキャラクター花火とか、花模様、ハート、星形とかいろいろあるんだって」
「へぇ~」
「ハート型の花火を好きな人と見れたら幸せになれるとか片思いが叶うとかいうジンクスもあるみたいだよ」
「…好きな人が校外の人だったら無理だよね」
まゆりの話を聞いて口からそんな言葉が出た。
最近、少しずつだけどまゆりとは敬語を使わなくても話す事が出来るようになってきた。
「え、鷹子って好きな人学校外の人なの?年上!?どの子学校の人!?」
まゆりがキラキラした目で矢継ぎ早に聞いて来る。
「え!?好きな人!?いないよ!?」
「えー?今いるっぽい感じだったんだけどなぁ~」
「あ…ははは」
そんな。
まさか。
ないない。
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