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「実は、爽華が言った有明君が他校の子と二股かけてるってのは、こいつの真っ赤な嘘なのよ」
ほら、爽華も謝りなと凪沙ちゃんは爽華ちゃんに付け加え、爽華ちゃんも反省しているのか、ごめんなさいと謝ってきた。
その声は、少し震えていたが、当の本人である私は…
「え?ど、どういうこと?」
いまいち状況が飲み込めず、ただただ拍子抜けしていた。
たぶん、いつも以上に顔がボケーとしていて、酷い顔してるんだろうなと思いながら、私は凪沙に更なる説明を要求した。
凪沙ちゃんはそれに対し、力強く頷き、先程と同じように、真剣な様子で説明を続けてきた。
「つまり、おととい見せてきた証拠写真も爽華の合成写真を使ったデマカセってこと…」
私はその言葉が気になり、ブレザーのポケットに持っていた携帯を取りだし、おととい爽華ちゃんが送ってきた問題の写真を凪沙ちゃんに見せる。
そこには、一君が仲良く女の子とツーショットで写っている。
これが、仮にもデマカセなら凄いレベルだ…
だが、私には何回見ても「一君の浮気の証拠写真」にしか見えない。
「嘘!?これがデマカセ?」
全く、信じられない…
しかし、ここで一つの疑問が生まれる。
「なんで、爽華ちゃんはそんな事したの?」
私は、少し強い口調で凪沙ちゃんの後ろに隠れている彼女を問いただした。
同時に、頭が混乱して破裂しそうだった。
「……今から、話す……」
そして、爽華ちゃんは小さく、時折しどろもどろになりながらも、はっきりと話始めた。
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