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靴を脱ぎ捨て、ビジネスバッグを放り投げ、スーツを着たままベットに倒れこむ。
ギシギシとベッドの軋む音が部屋に響く。
暫くベッドに身をうずめ、真司はおもむろに立ち上がった。
カップ麺の容器が山積みになっているキッチンに向かい、使い古されたヤカンで湯を沸かす。
湯を沸かす事は手慣れたものだ。
八年間ほぼ変わらない食生活。
住み始めた当初は自炊なども試みたものの、 いざ作ってみるとなると上手くいく筈もなく、想像とはかけ離れた物が出来上がる事が数回続き、いつしか夕食はインスタント食品が中心となっていた。
慣れた手つきで湧いた湯をカップ麺に注ぎ込み、そのカップ麺を部屋に持ち込んだ。
カップ麺が食べ頃になるまでに、真司はスーツを脱ぎ部屋着に着替える。
これもこの八年間で出来上がった真司のライフスタイルだ。
部屋着に着替え終えた真司は、食べ頃になったカップ麺の前に座り込み、勢いよく麺を口にすすり込んでいった。
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