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「この所、残業が続いてるからですかね? ははっ……」 必死に誤魔化そうとする真司に松本は笑顔で口を開いた。 「確かに残業が続いていたな……。 よし、今日は早く切り上げて一杯行くか!?」 予想もしていなかった突然の松本からの誘いを受け、真司は刹那躊躇ったが迷う事なく了承した。 「よし、じゃあ高木も誘おうか! 明日は休みだ、とことん呑もう!」 屈託のない笑顔で松本はそう言いながら、そのまま高木の元へと向かっていった。 部下に対しても気さくに接する松本の姿勢は、社内からの評判のよく皆から慕われている。 そんな松本から誘いを受け、更にはプライベートでも親交のある先輩である高木と3人で、酒を交わす事になった真司は、先程のモチベーションが嘘かのように淡々と業務をこなしていった。 「課長、営業(そと)周って来ます!」 意気揚々と真司はバッグを掴むと、軽い足取りで部署から飛び出して行った。
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