1人が本棚に入れています
本棚に追加
「この所、残業が続いてるからですかね? ははっ……」
必死に誤魔化そうとする真司に松本は笑顔で口を開いた。
「確かに残業が続いていたな……。
よし、今日は早く切り上げて一杯行くか!?」
予想もしていなかった突然の松本からの誘いを受け、真司は刹那躊躇ったが迷う事なく了承した。
「よし、じゃあ高木も誘おうか!
明日は休みだ、とことん呑もう!」
屈託のない笑顔で松本はそう言いながら、そのまま高木の元へと向かっていった。
部下に対しても気さくに接する松本の姿勢は、社内からの評判のよく皆から慕われている。
そんな松本から誘いを受け、更にはプライベートでも親交のある先輩である高木と3人で、酒を交わす事になった真司は、先程のモチベーションが嘘かのように淡々と業務をこなしていった。
「課長、営業(そと)周って来ます!」
意気揚々と真司はバッグを掴むと、軽い足取りで部署から飛び出して行った。
最初のコメントを投稿しよう!