マンハッタンストーリー（仮）

セントラルパークで会いましょう

周りにお巡りさんですか？ そんな気のきいたもん……見当たりません!!

なんで居ねぇのさ!! ジ・ポリスメン!! アタイがっかりだぜ!!

いや、なんで私までアメリカン口調？

真智子……半ばパニックになっております!!

そりゃそうでしょう。見も知らない珍妙な男がいきなり

「腹が減った。俺を助けろ。お前のホットドッグを寄越せ」

こう言われたら、パニクるでしょう!?

じっとホットドッグを見つめ、微動だにしない男を前にして、私のパニックがピークに達する。

男の手を取り、ホットドッグとコーラを握らせる。

「……あげる!!」

それだけ言うと、後ろも振り返らず、脱兎のごとく走り出したのだった――。