マンハッタンストーリー（仮）

セントラルパークで会いましょう

※ ※ ※ ※

――ここまで来れば大丈夫か？

無我夢中で逃げて来て、芝生の上で膝を付き、ぜぃぜぃ言いながら、息を整える。

なんか無駄に体力を消耗した……。

ホットドッグも取られたし……。

疲れが全身を襲い、ぐったりする。

ふと、顔を上げると、少し先に出店があった。

ふらふらと出店に近づくと、ポテトチップスらしきものを揚げており、飲み物も売っている。

あー……もう、お昼これで良いや……。

空腹に負けて、揚げたてのチップスとコーラを購入する。

どこか落ち着いて食べる場所はないかと探していたら、空いているベンチがあった。

ベンチに座り、一息つきながらチップスを食べようとした時だった。

ザコッ!!

チップスの入った袋から、ものすごい音が聞こえた。

ザコッ？

チップスの袋に手が入り、がさがさとまさぐっているのが見える。

身体が固まる。

おそるおそる手が伸びている――ベンチの後ろを伺うと、そこには予想通りのモノが目に入った。