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なんでそんな所だけ……石田純一クラスなんだ!! 貴様は!!
けど、ニコニコと嬉しそうな片岡誠治を見ると、そんな事言えるはずもなく。
かくして、二人で炎のランナーに至る訳である。
嗚呼……マンハッタンに来てまで、筋肉痛フラグとか……!!
片岡誠治の後ろについて行くだけで精一杯の私にどこかから呼ぶ声が聞こえる。
三途の川……?
ふと、そんな風に思っていると、片岡誠治が私に声をかけて来た。
「真智子さん、あの人……俺達に声をかけてんですかね?」
「……あ?」
そう言われて、顔を上げ、遥か前方を見て、スライディングずっこけしそうになった。
いや、マジで足が絡まり、その場にべしゃっと転んだ。
「ひでぶっ!!」
思わず奇声を上げると、片岡誠治が驚いて、駆け寄って来た。
「ちょっと!! 真智子さん!! 大丈夫ですか!?」
私を抱き起こそうとする片岡誠治に、震える声で訴える。
「誠治さん……。逃げよう……」
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