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「キミが考えてるほどアマい殺し合いじゃないよ。実験体の子供どうしで殺し合う」
「実験体って…?」
「そのまんま」
喉渇いたー、と喚きだしたアオにオレンジジュースを出し、俺は麦茶を一口飲んだ。
「チェーンズは、よくわからないけどわたしたちに殺し合いさせてた。お薬の会社は建前で、開発した薬でわたし達を強化させて殺し合わせるの」
「なんだよそれ…」
まるで現実味が無い。本当に殺し合いなんてしているのか?そんなことがバレたら、大問題ではないのか…?
「100人の実験体を入れた部屋を15個用意して、それぞれの部屋で勝ち残った1人が『黒い鎖の少女達』。わたしは強さで上から4番目」
「は、実験体って1500人もいたのか!?」
「もっといた。赤ちゃんを産む前に殺そうとしてる女の人を捕まえて、チェーンズの施設が、産まれた赤ちゃんをもらうの」
つまり、流産させようとしている母親にその子供を無理やり産ませて、その産まれた子供を貰うことで実験体の数を稼いだということか。
「お前もそうなのか?」
「たぶん。初めは髪の毛とか目とか普通だったのに、気づいたらおかしくなっちゃった。でも他の『少女達』もこんな感じだから気にしてないよ」
つまりこんなバカで異能な少女があと14人はいるのか。
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