桐生蓮という平凡(?)な高校生の非日常

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なんなんだ………? どういうことなんだ? 「…ん」 アオが眠たげに起き上がった。 アオが寝ているソファーや、俺が寝ていたカーペットはそのままだが、他の家具がきれいさっぱり無くなっている。 ガランとしたリビングに呆然と佇む俺の手を、アオが握った。 「おはよう。れん、どうしたの」 「いや、どうしたもこうしたも…家が…」 「すっからかんだね」 アオは俺から離れ、風呂場へ走った。 「わたしのワンピースがないよ」 「ワンピースも…?………俺の荷物は!?」 フローリングに滑りながらも部屋までたどり着き、ドアを勢いよく開けた。 脱ぎ散らかした制服とカバンが床に置いてある。 が。 「何もねぇ………」 ベッドも机もカーテンも棚も全て綺麗さっぱり無かった。 カバンの中を覗くと、昨日学校に持って行ったものがそのままある。特に変わってない。 制服も昨日のままだ。 「なんだよこれ…」 「チェーンズの追っ手だよ」 いつのまにかアオが背後に立っていた。 「追っ手?だとしても、どうやって部屋に入ったんだよ。鍵かかってたぞ?」 「わかんない。でもチェーンズのにおいが残ってるから追っ手で間違いない」 におい…。犬かよ…。 「なんでわざわざ家具を……」 「たしかめにいく?」 皮肉めいた微笑を浮かべ、アオは後ろで腕を組んだ。 「確かめるって…何を?」 「チェーンズが犯人か、施設までいくかってこと」 「……」 つまり直接殴り込みに行くということか。 「……そうだな。行くか」
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