桐生蓮という平凡(?)な高校生の非日常

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制服に着替え、カバンを持った。 そこであることに気づく。 「金とか着替えとかどうすんだよ……」 現在の所持金は約一万。口座からおろせば問題はないだろう。だが今この状況でアルバイトなどできるはずがないので、底をつきればもう終わりだ。 両親に電話をするも繋がらない。もしかしたらチェーンズに…? いや、今はポジティブに考えよう。やめだやめだ。 「アオ行くぞ」 「うん」 靴は俺のスニーカーしか無かった。 仕方なくアオに手袋を履かせる。靴と上着をまず買わなければ。 「…お前の能力って透明になれたりすんのか?」 「バカ言わないで」 ぬ。バカにバカと言われたぞ。 アオによると、透明になったり空を飛んだり(跳躍は別)はできないらしい。しかし攻撃系ならなんでもアリのようだ。定義がわからん。 「早く早く」 「わーった押すな」 ガチャンと扉をあけると、冷たい風が顔面を襲う。かなり寒い。 「寒ぃ…。アオは平気なのかよ?」 「マイナス25度くらいまでならなんともない」 あり得ねぇ。
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