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教室に着くと、あまりの暖かさにマフラーを脱いだ。
いくらなんでも暖房30度はないだろう…。俺は静かに設定温度を23度まで下げる。
さっさと席について、HRまでの短い間を睡眠に費やす事にしよう。そう思いコートを椅子にかけ、カバンを枕に寝た。
突然。
「痛ぇ!!」
頭に激痛を感じ、ガバッと起き上がり頭を押さえる。
物理的な痛みではない。脳の真ん中からギリギリと痛みが響いている。
「ちょっと…蓮?どうしたの?」
七海が心配そうに顔を覗きこんできた。
「いや…いきなりものすごい頭痛が…」
まだ痛みが続いていて、首の辺りを擦ってみる。肩こりが原因…ではないよな。
「平気なの?」
「うん…まぁ耐えられないわけではないけど…」
「私痛み止め持ってるよ?飲む?」
そう言って七海はバファ●ンを取り出す。
それは…男子の俺が貰っていいのか…?
「痛み止めはいいって。保健室行くし!」
無理に威勢を良くするが、一向に頭痛は収まらない。それどころかどんどん酷くなっている。
もしかして血管でも切れた…?まさかな。俺まだ16歳だぞ。
あと5分でHRだが、HRをこのまま乗りきれる気がしない。とりあえず保健室に行くことにした。
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