1人が本棚に入れています
本棚に追加
すると少女…OAは目を閉じ、手を体の前で円を描くように回した。
すると、その円に従って光が発生し、思わず俺は目を細めた。
「な、な――」
「これが実験の成果」
俺ははっきりと目を開けると、異様な光景に唖然とした。
先ほど円を描いた場所には、空中にも関わらず光輝く立体魔方陣が浮かび、ゆっくりと回転している。ゲームに出てきそうなやつだ。
「なんだよ…これ」
「これはOAの能力」
しかもOAの灰色の右目が赤くなっていて、発光しているかの如くらんらんと輝いていた。
「お、お前人間か?」
「人間。でも実験を繰り返されてるから異能」
なるほど。さっぱり分からない。
OAが手をパンッと叩くと、光の魔方陣は空気に溶けるかのように消えた。
「お前、えっと」
「…クシュッ」
可愛らしい声が聞こえた。くしゃみか?
「寒いからあったかいとこ行きたい」
「…とりあえず俺のコート貸すよ。俺ん家来るか?今家に誰もいない時間だし」
「…いく!」
…まいったな、凄く可愛いぞこの子。
最初のコメントを投稿しよう!