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「は…初めまして。滝水海哩です。以後、お見知り置きを」
とりあえず丁寧に挨拶をしておいた。目の前に迫ってくる女性達が違う意味で怖くて仕方がない。
「「「海哩様っ私聞きたい事がありますの」」」
淑女達は僕を逃げさないようにか分からないが椅子に座らされた。囲まれていて逃げように逃げられない。
助けを求めるようにエルガの方を見たが「こうなったら私でも手に負えないからな」と言われてしまった。
「海哩様、好きなものは」
「ご趣味はなんですの」
「あちらで何か食べますっ」
「ちょっと私が先よね、海哩様」
本当に勘弁して下さいお姉さん達。冗談抜きで泣きそうな位目が恐いですっ…。もう一度助けを求めるようにエルガを見たらこう言われた。
「ふふ、人気者だな海哩は」
エルガ…初めてお前に殺意が湧いたんだけど。この薄情者ぉぉぉぉっ。
仕方ない、この手は凄くやりたくなかったけど…この際そんな事言ってられない。
「あの、これ僕が作った焼き菓子です。沢山あるので良ければ食べてみませんか」
兄の言った事を疑いながらもとびっきりの笑顔を貴女達に見せ、大量の焼き菓子を一人一人に渡した。
「あ、ありがとうございます海哩様っ」
「「「では頂きます」」」
「とても美味ですわ~!ほどよく甘くて絶品…で」
焼き菓子を食べた貴女達は次々とその場に全員倒れたのを見た僕は倒れた貴女に謝った。
「ごめんね、こうしないと君達追いかけて来るでしょう」
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