悩みの一つ

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  「九条君は吹部だから正しく音程拾えるよね。て事は必ず90点以上取れるはず。むふふ…海哩に勝てたら私何か奢るーっ」 琉梨がそう言うと僕は素早く反論した。 「ちょっと待って。仁は吹部の部長だよ。絶対に僕負けるじゃんか」 僕に負けた事が悔しいってのが見え見えだし。そういえば珍しく仁が大人し…。 「よっしゃ。その話乗ったぜ、橋本。勝ったらアイス5本分宜しくね」 奢りと言う言葉に乗せられ歌う気満々だし。そうだよね、あの仁が大人しく乗らない訳がないしね。 「君に伝えたい歌いまーす」 そして歌い始まった。吹部の部長という事もあり綺麗に音程を拾えていて聞いていて落ち着く。 「あの頃から君だけを思い続けていた いつも君の笑顔は素敵で僕には眩しかったんだ どうすればこの想いが伝わるのかな…」 採点を見ると97点と出ており神は嬉しさのあまり琉梨とハイタッチしていた。 「勝った…アイス5本分奢り決定ーっ」 「う…」 「流石、九条君ねっ」 その後は何曲か歌ったりしていたが最終的には何故か仁の高得点を抜かす大会へとなっていた。結局抜けなかったけどね。 時間はあっという間で終わりの時間が来てしまったのでカラオケボックスから出た。 事件はこれから起こる…。 何故、睡眠薬入りクッキーを作ったかをね…。
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