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「私の名前は飯島薫」
「ウチは橘藍那や」
「そんでアタシが日達三希」
「…僕達急いでるんですが」
名前を名乗ったのだから早くこの場から去りたい、その気持ちの方が大きい。
「海哩クンかっこいいから一緒に遊ぼうカナ~って」
「悪いですがお断りします」
勿論即答。じゃないと後々面倒になるからさ。
「つれないなぁ、誘ってんだから行こっ」
三希は僕の腕をグイッと引っ張ると僕は「触るなっ」と言い、力強く三希の手を振り払った。
「僕より良い男を探したらどうですか。それに馴れ馴れしくされるの苦手なんで」
僕は無視して唖然としていた琉梨と仁を引っ張って
逃げようとしたがそれは叶わなかった。
「優しくしとんのにその態度はないんやない…」
急に態度が変わった藍那に琉梨は驚き僕の後ろにさっと隠れた。仁は苦笑しながら僕の隣でまたかと囁いた。
「そちらがナンパしておいて言いますか、そんな台詞」
僕は平然として藍那に話す。だってこんな些細な事ぐらいじゃ驚きなんてしないし。
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