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「なぁ、エルガ~」
「何だ海哩。だるそうな声を出して」
「暇」
僕はこっちに来てから三日間は過ぎているが、特に何かある訳でもなくとにかく暇だった。
「はぁ…暇なら何か見付ければ良い」
そんな僕に呆れて溜め息が出るエルガ。そうだ、暇なら誰かの行動を観察するとか面白そうだなー…。
「んじゃ、エルガの観察」
「…何故私なんだ、海哩」
「どんな事してんのか少し興味あるから」
僕はキラキラした目でエルガを見た。正直言って異世界の人はどんな事してるのか気になるからだ。
「はぁ…仕方がない。今回だけだからな」
「了解、そういえば王宮案内が途中だったよね?まだ場所とかあまり覚えてないから迷わないように続き案内してくれると助かるんだけど」
前回パーティールームで色々あったため(最後は僕が原因だが)案内が途中になってしまったのを思い出した。
「あぁ、別に構わないが」
「よーし、行くぞエルガ」
昨日に引き続き王宮案内をしてもらう事にした。後に起こる事件は誰も予想をしていなかった。ある一名を除いて………。
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