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「キス魔ってさ、元からああなの?」
僕はキス魔の話しは自ら進んで話したくなかったがあまりにも気になっていた。そのため思い切ってエルガに聞いてみた。
「昔はそんな事なかったんだがな。…男爵なんて戦で事故死すれば良い」
怖っ!!エルガって意外と腹黒い所が…っ!!
「ま、まぁ仕方ないと思えば」
「思えないし思いたくもない」
だ、駄目だ…。この時のエルガには逆らえない…というより逆らったら自分が危険。このエルガを『黒エルガ』と呼ぶ事にしよう。
もうしてもう一つ。エルガは黒くなると腰にある刀に手を置く事。多分エルガがキレたら一刀両断されそうだ、相手が。
「ところでどこに行くの?昨日で王宮案内は終わった筈だけど…」
「ルージュ陛下が一番お気に入りの場所に行くんだ。一部の人にしか知り得ない秘密の場所に」
エルガは僕に優しくにっこりと微笑んだ。
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