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エルガとキス魔は医務室の扉を勢いよく開けた。それはもう扉をぶっ壊す勢いで。
「まず、この濡れた服を着替えさせなくてはいかないな。海哩の体温が奪われて体調が悪化してしまう」
エルガがそう言ったのを聞いた僕は一瞬頭がフリーズした。今この人何て言った…?着替えさせなきゃって事は…今ここで着替えさせられたら女とバレてしま…じゃなくて!
何か色々と非常に不味い気がするぞこれは…!
「だ、大丈夫だから!一人で着替え…出来るからっ」
エルガから降りとりあえず言ってみたものの頭が痛くてなんか視界がグルグルする…。湖に落ちただけなのに何でこうなるんだろ…?
「海哩、無理をするな。立っているだけでやっとなんだろう」
「よければ私が着替えさせてあげま…」
それを聞いた僕は素早く近くにあった枕を取りキス魔に目掛けてて勢い良く投げた。見事命中した枕はキス魔の顔面にヒットしていた。
「この…変態男爵がっ!」
急に動いて大きな声を出した為かフラッとよろめいて倒れそうになった所をエルガが支えてくれた。
「…っと、やはり無理をしている。使用人を出すからそれでいいか?」
フラフラしていて今にも倒れそうな(正しくは倒れかけた)僕を見てエルガはそう言った。エルガ曰く一人にしておくとまた倒れそうで心配との事。
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