忘れられない過去

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  僕が目を覚ました時にはもう外は真っ暗だった。それより今って何時なんだ。 「…真夜中の1時って事は随分寝てたな、僕」 もう一度寝ようにも寝れないし散歩でもしようかな。熱も下がったし動いても平気だよね…少し気持ち悪いけど、まぁ良いか。 ゆっくりベッドから降りると寒くないようにとカーディガンを着てから部屋を出ていった。 「やっぱり少し肌寒いな」 この世界の季節は秋で地球で言うとだいたい9月下旬くらいかな。僕がいた世界では3月だから結構時差あるよなー。 「…あれ?あの部屋だけ明るい」 記憶が間違いじゃなければ確かあの部屋はルージュ様がいた部屋だ。 「明日は…で…なのか?」 「そ…は…書類…」 この声ってエルガとキス魔の声だよね。とりあえず暇だし入ってみようかな…。ノックをすると扉を開け静かに中に入った。 「失礼しまーす…」 「おや、どうしたんですか、こんな時間に」 キス魔は書類を見ながら僕の方を見た。もしかして仕事中だったのかな。
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