まさかのトリップ

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  僕はまだ気付いていなかった。僕が落ちている真下に湖があることを…。 地面に激突すると思っていたのに物凄い水の跳ねた音がした。それに何故か冷たいし体が浮いているような…。 あれ、ここって水の中…だよね。という事は僕、奇跡的に助かったのか。 「た、助かった…よね」 僕はそこから上がり落ちてきた場所を改めて見てみた。そこはとても綺麗な湖だった。なんか神秘的で懐かしい…って懐かしい? 「う……寒っ」 そういえば僕、湖に落ちたからびしょ濡れだった。 「着替えどうしよう…鞄の中に入ってるけど落ちた時に手放しちゃったし」 周りを見ると木ばかり。一通り見渡すと見慣れたものが木の枝に引っかかっていた。 それは無くしたと思っていた僕の鞄だった。僕は早速今着ている制服を脱ぐと部活で使う予定だったタオルで体を拭き剣道着に着替えた。 濡れた制服は鞄に入れてこれからどうしようか考え始めた。
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