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翌日、あたしは昼休みに亜夢に呼び出されて図書室に来ていた。
“大事な話があるの”
戸惑ったような顔でそう言っていた亜夢。
亜夢に何かあったのかな?
もしかして、この前の羅刹の奴らが亜夢にまで手を出したとか!?
そんな悪い予想しか浮かばない。
「美愛ちゃん、実は……」
少し俯きながら口を開いた亜夢を、あたしは真剣な表情で見つめた。
しかし、なかなか話そうとしない亜夢。
何かを躊躇っているように、口を開けたかと思えばすぐに唇を噛み締めたりしている。
「亜夢、どうしたの?」
そんな亜夢に、あたしはできるだけ優しく話しかけた。
亜夢が、話しやすいように。
亜夢を、安心させるために。
「あの……あのね、美愛ちゃん。亜夢ね、実は……」
途切れ途切れになりながらも、亜夢が一生懸命に言葉を紡いでいく。
……しかし、
亜夢の口から発せられた衝撃的な言葉に、
あたしは一瞬、頭が真っ白になったんだ。
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