8.すれ違い

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……え? 今、何て言った? ……玲央が亜夢に告白? 「う…そ……だよね?」 「ううん、嘘じゃないの。昨日のお昼休みにね、ここに呼び出されて、それで告白されたの」 そう言って、小さく俯く亜夢。 ……確かに昨日、昼休みに玲央と亜夢がいなかった時があった。 でも玲央は香川に呼び出されたって言っていたし、亜夢は委員会の仕事があるからって…… 「あのね、ちゃんと美愛ちゃんには言わなきゃって思って……」 「ごめん亜夢、ちょっと一人にさせて」 亜夢の言葉を遮り、あたしは逃げるようにして図書室を後にした。 何も考えられない……何も考えたくない。 玲央が亜夢に告白したなんて、信じたくないッ 亜夢は悪くないとわかっていても、でも、今は亜夢の顔を見たくない…… 少しでも亜夢から離れたくて、あたしはひたすら廊下を走った。 図書室に残された亜夢が、一人楽しそうに笑っていたことにも 廊下からその一部始終を見ていた人物がいたことにも気づかずに――
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