8.すれ違い

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――玲央side―― 昼休み、俺たちは久々に生徒会室で昼飯を食っていた。 今までは藤堂がいたから、教室や屋上で食べていたが。 今日は美愛と二人で食べるらしい。 「はぁぁ……何なんだよマジで……」 俺が大きなため息をつくと、叶多たちが不思議そうな顔をした。 「そんなおっきいため息なんかついちゃって、どうしだの?」 「あ、わかった!また今日も香川ちゃんに呼び出し食らったんだろ~」 「んなわけねぇだろ、バカ」 ニヤニヤしている天馬を睨みつけながら、俺はさらにため息をついた。 まぁ確かに、昨日の昼休みは香川に呼び出し食らったけどよ。 掃除当番サボった罰として、一週間トイレ掃除しろって言われたけどよ。 今の俺の悩みは、そんなちっせぇことじゃねぇ。 「ホント何なんだよ、美愛……」 そう呟いて、俺は頭を抱えた。 “美愛ちゃんが最近、他の男の子と遊んでるみたい” そんな話を聞いたのは、ちょうど三日前くらいだ。 最近美愛と仲の良い藤堂が、こっそりと俺に教えてきたのだ。 もちろん、最初はそんなことこれっぽっちも信じていなかったけれど。 でも、それを聞いてから美愛と喋る時、少しだけ違和感を感じるようになったんだ。
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