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勇者♀「賢者さん強いねー」
賢者♂「そんなことないですよ」ニコッ
戦士♂「どっかの奴よりも頼りになるぜ!」
盗賊♀「……強いは正義」
…………賢者が仲間になり
僕の存在はほとんど邪魔になってきた
自覚はある
攻撃魔法はろくなのがない
回復魔法はそこそこ
賢者と比べたら全く劣っている
でも、強い人が仲間になって戦ってくれたらその分みんなが怪我をしなくていい
僕は満足だった
だけど………
世の中は甘くない
深夜、僕は戦士、賢者、女盗賊に呼び出された
僧侶♂「……深夜にどうしたの?」
戦士「ちょっとお前に頼みがあってなー」
賢者「このパーティーから出ていってもらいたいのです」
僧侶「………だよねー、大体わかってたよ」
女盗賊「……弱い奴はいらない」
まぁそうだよね
僧侶「わかったよ、じゃあ賢者さん、後は頼んだよ?」
賢者「はい」
弱いのがいけない、これは遊びの旅じゃない
だから僕はいたらいけない
戦士「……簡単に引くんだな」
僧侶「弱いのは自分自身のせいですし、魔王討伐の旅に足手まといはいらないでしょう?」
戦士「……」
僧侶「戦士さん達ならきっと勝てるよ、世界を救ってね」
僕は何か言いたげにしている戦士を無視して来た道を戻ろうとする
盗賊「……待って」
僧侶「何、女盗賊さん」
女盗賊は鞄から少し装飾のかかった杖を渡してきた
僧侶「これは……?」
女盗賊「……魔物かなり強くなってるからあげる」
つまりはこれで戦えってことかな
うんありがたいな
僧侶「ありがとうございます女盗賊さん」
女盗賊「……強くなったらまた会おうね」
……それは無理かな
僕は曖昧に答えて、歩き出す
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