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夕暮れ時、とある街のとある高校での出来事
詳しく言うと午後5時16分37秒横崎市千里浜高校、略してセンコウの普通科1-5の教室
そこに二つの影がただずんでいる
一方は容姿端麗、髪の毛を一つに束ね胸を張る少女
一方には所謂普通とか平凡、中途半端などが似合う少年
「正城…あのね…今だから言えるんだけどね…」
少女は胸を張ったにも関わらずしおらしい様子に変わってしまった
突然の変化にも興味を示さない少年。むしろ引いた様子さえ窺えた
「あのね…私…実は…」
夕陽に照らされ少女の頬は明るいオレンジ色に変わった
少年は外を見やる。少女を映した時とは違い少年を映す場合は皮肉しか感じられない
それを少年に言えば返ってくる言葉は一つ
馴れている
で済むだろう
「良いから早く言えよ…」
窓に寄され掛かりながら少年は少女を見る。それは間違いなく呆れた視線を
数秒の沈黙が教室に流れた
意を決したのか遂に少女は顔を上げた
「私……私は遂に…
部活を作ることを決めたのよ!!」ビシッ
少年を指差して少女は満足そうな笑みを浮かべた
そんな少女を見て少年は溜め息混じりに考えるのだ
もう俺を巻き込むな、と
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