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てか何でみかんなんか常備してんだよ…。ラ○ュタ王の如く目を抑えなきゃならなくなったじゃねえか
だが七海は俺を待つことなく先に行ってしまった
やべえ、俺教室に辿り着ける自信ねえ…
「七海頼む。先導してくれ」
「ム○カの真似してるあんたを連れて歩くくらいならお菓子をくれるおじさんを連れて行くわよ」
それは危ない。そのおじさん危ない人だ。下心満載だよ
第三者が俺達を助けるわけ…近寄るわけがないしな
四月一日正城の言うとおり他の生徒は目を抑えながら謎の踊りをする彼を見て若干引いてから目を逸らして学校へと入っていく
「…七海。帰りにゴールドテクニシャスパフェ、どうだ?」
「何しているのよ、早く行くわよ正城」
そう言って躊躇いもなく七海は正城の手を掴み歩き出す
正城の言ったゴールドテクニシャスパフェ、とあるカフェが作っているパフェである。値段は3980円と高いがその美味さは食した者が涙を流すほど
それほどの食べ物だからこそ渡貫七海も手を打ったのだ
(まだ暑いのに俺の財布は冬か…)
言った後に後悔。見えないがコイツは今満面の笑みだろう
コイツに普通さえ加われば…完璧なのに
「じゃあ正城、今日は校長室の窓をかち割って学校に入るわよ」
「そうか、昇降口から入るという選択肢は既にスリーポイントでゴールしてるわけか」
そして少年は考えた
コイツのせいなのに何故俺は奢る約束をしたのだろう…
少年の思考は硝子が割れる音と共に膨らんでいった
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