0人が本棚に入れています
本棚に追加
D君の肩ををたたいて、手紙を差し出したのだが、
恥ずかしくなってしまい、私はすぐに逃げてしまった。
(渡しちゃった・・・どうしよ~)
私はD君が手紙を読んでくれたか気になって、男友達のK君に頼んだ。
「D君に手紙読んだか聞いてみて!」
K君は、お昼休みに聞いてくれた。
お昼休みの終わりに、K君がこっちに走ってきて、言った。
「俺でよければ。だって」
「・・・え?」
あっれー耳がおかしくなったかな?手紙読んだかを聞いたのになー
「・・・手紙読んだって?」
私が聞くと、
「うん。読んだって。」
K君は冷静に言った。
「俺でよければ・・・ってOKってこと?」
私も冷静のふりをして聞いた。
「うん!よかったな!」
K君が笑顔で言うので、私も笑顔がこぼれるところだった。
本当かな?夢じゃないよね?というよりか・・・うれしいかった。
しかし私に返事はなかなか来なかった。
1週間後。突然返事が来た。
しかも手紙じゃなく、言葉で直接。
「あの・・・返事なんだけど・・・」
「えっ・・・あ、はい。」
D君が敬語だったので、つい私も敬語になってしまった。
「その・・・まだそういう関係っていうのは早いかな・・・っておもうから・・・うん。なんか返事が曖昧でごめん」
「あ、うん。ありがとうね。」
え・・・?これって・・・振られた?でもなんで?K君の言ってたことは、ウソだったの?
そういう関係は早い?返事が曖昧?それってどういうこと?
返事をもらった1日はよく覚えていない。
漫画やアニメの主人公は、必ずうまくいく。けれどその裏では、振られちゃう人もいるんだな。
・・・・現実って甘くない。
最初のコメントを投稿しよう!