龍の剣

Ⅰ.始まりの日

目を覚ますと、辺り一面血の海となっていて、人の死体が何体か転がっていた。

そして、目の前には、返り血を浴びた、槍を持ち、フードコートを着て、面をつけた者が立っていた。

逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ…助けて…

僕は、殺されたと思った。

しかし、その者は、僕の左胸に槍を突き立てて止まっていた。

何が起きたのか僕にはわからなかったが、生きている。

安心したからなのか、恐怖と緊張のためののか、それとも、その者が何かしたからなのかわからないが、僕は気絶した。

僕が気絶したのを確認し、その者は僕を抱えて、槍を地面に突き立てた。

その瞬間に、その場所から光が出て、その者と僕を包み、その者は地中に消えた。