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[おい天地!早く死体を造れ!]
[了解です!]
[おい、宮本!今から俺が能力発動させるからよ~く見とけよ。]
[限界天!MAX!]
するとさっきと同じように時間が静止した。
天地と明智さんは何ら変わりも無い。ただ周りが止まっているだけ。
[あの車の前に置きます?それともどっかの屋上から落とします?]
[そうだな、本来は交通事故で亡くなるはずだったからあの車の前でいいだろう。運転手には申し訳ないがな。]
すると、天地が車の前に立ちさっきの粘土を取り出した。
何やら人の形にしてるみたいだ。
[よし!それじゃぁ振りかけますよ。]
天地は筒のような物を取り出して、その中身を粘土に掛けている。
[これでよしと!明智さん!準備完了です!]
[次はこっちの番だな。]
明智さんが俺の方に向かって歩いて来る。
俺はなんか嫌な予感がして、必死に身体を動かそうとしたけど、やっぱり動かせない。
明智さんが俺の前に立ち、懐から何かを取り出した。
[君はこれから死んで、神として生まれ変わる。大丈夫、痛くないから。しばらくの間は意識を無くすけど、心配しないで。]
明智さんはピストルのような物を握っていた。
ちょっと待って下さい!
意識を無くすって言ってましたけど、おれが意識取り戻すまで天界に連れてかないで下さい。
[どうして?]
両親にお別れ言いたいので…
[会っても気付いてもらえないんだよ?話す事も出来ないんだよ?]
はい。気付いてもらえなくても、今まで有り難うって両親の前で言いたくて。
声が聞こえなくても、いつも通りに行ってきますって言いたいので。
[優しいんだね。君もそうだけど、君の両親。]
ええ!最高です!
俺は笑顔で応えた。
[わかった。約束する。君が目覚めまでこっちの世界にいるよ。]
有り難うございます。
[じゃあ始めるよ。この銃は、人間の君を消滅させて、神の命を授ける物だ。ちょっと気持ち悪いけど、すぐに終わるから安心して。]
はい。
[じゃあ目を閉じて。君が目を閉じたら撃つから。]
わかりました…
俺は不安な気持ちでいっぱいだったけど、言われた通りに目を閉じた。
バン!
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