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「ちなみに俺とミレン、それからルサやガラドの奴はもう参加するって決めて書類も送った。まぁ、テメーも種類を送っただけで通るだろうがな」
彼はライセンスはDであるが過去にCクラスのルサを圧倒した実績がある。それを書類に書いてあの時の格好をすれば通ること間違いなしである。
「……やっぱり僕も参加しなくてはいけないですか?」
ただ送ればという話である。彼は目立ちたくない。正直言って研修会には参加したくないと思っており嫌だという気持ちが滲み出た視線をリオルに送る。
「あん?」
もちろん、あのリオルが彼の気持ちを聞き入れるわけがない。容赦なくメンチを切ってフィックスのことを睨んだ。
まず間違いなく参加しなかったらどうなるかわかっているんだろうという目である。
「リオル君、睨んで脅してはいけませんよ」
ここで救いの女神が降りてくる。先ほど説明したミレンがフィックスを庇うように話に参加してきた。
「それにこれは一年間というとても期間が長いものですのでよく考えて答えを出した方がいいと思います」
「……チッ、わかったよ」
女神のような彼女にはリオルも逆らう気が失せてしまう。深々く椅子に座ってもうどうでもいいと言わんばかりにやる気をなくしていた。
「俺はテメーと戦えればどこでもいいから勝手にしろ」
「は、はぁ~」
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