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綱平は自分の椅子に腰掛けて背を伸ばす。
「あ~あ、これで浪人かぁ…」
それを考えるたびになんとなく身体にダルさを覚える。
それを考えていると綱平の携帯のメロディが流れる。
「誰だよ…」
綱平は片手で携帯を乱暴にとる。
「…ハイ」
『あ~綱ちゃん?私ね桐栄学園に受かったよ~』
妙なテンションの女の合格発言にイラッとして、
「そうかよ…俺は落ちたぜ…」
これで少しは黙るだろうと思った綱平だがその予想は簡単に覆され、
『そうなの?それは残念だったねぇ、でも次はなんとかなるよ!』
その発言は流石に予想外だったのか、
「お…おう」
と間の抜けた声で返事をしてしまった。
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