プロローグ 低魔力少年のお話

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俺は数人に囲まれたまま4F建ての廃ビルに連れていかれた。 「どこまで連れてくんだよ」 すると先頭から 「ゆっくり決着つけてぇからよ」 俺はなんとなく周りを見るが誰もが目があった途端に目をそらす。 まあ普通に考えたら今の俺とは関わりなんて持ちたくないのが本音だろう。 「余所見してんじゃねえ」 後ろから背中を小突かれた。 「痛ってぇな…」 俺は自分の保身の為に黙ってついていった。 この手の奴らはなんでこういう場所を見つけて勝手に自分の縄張りにしてるんだろう… ジャラジャラとグルグル巻きの鎖を律儀にほどいて錆びだらけのドアを開けた。
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