プロローグ 低魔力少年のお話

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廃ビルの室内は思ったとおりの汚さでおそらく駄弁る為だけに使用しているのかボロボロの椅子とソファしかない。 「オラァ!ここで遊んでやっからよ」 俺の背中を小突いた男がクイクイと手をこまねいた。 「こっちだって鬱憤は溜まってんだよ!テメェら無事に帰れると思なよ…」 「この数みてもの言えよっ!」 その集団の中から一際弱そうな奴が飛び出した。 直線的に飛んでくる攻撃を屈んで避けて右肘で鳩尾を的確に狙った。 「!!?」 声をあげる事なく膝を着かせた。 周りの人間がたじろぐ。
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