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「…………天道くん。
ちょっと来てくれるかな?」
教授専用の大テーブルの向こう。
冴えない風貌の白衣の学者が俺を呼ぶ。
「………昼飯中なんで、後にしてもらえますか。」
―――百円で今朝買ったメロンパン。食うのに三分もかからないからちょっと待ってくれ。
「あ、じゃあそのまま聞いて。
今日のターゲットを言うから。」
教授は書類に目を通しながら、手で座れと指示をした。
―――今日も行くのか。
「またですか…………」
―――いい加減しんどいんだが。
「ま、そう言うな。
悪いとは思うが、知りたいことが多すぎてな。
君みたいな人材が、あと四年しかここにいないと思うと、乱雑にも使いたくなるよ。」
「ったく……………」
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