俺はいつまでも甘い夢を見てる。 (( ))

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「おーくらー!撮影終わったで!飯まだやし 一緒に食べ行かへん?」 「撮影終わったんやお疲れ様。せやな、一緒 に食べ行こうか?何にしようか。」 本間ごっつ腹立つくらい仲の良いこいつら。 俺はそんな大倉とヤスを遠くから傍観してい るだけ。 「…渋やーん?」 「…しーぶーやーん…?」 「…あ、マル?御免ぼーっとしてて気付かへん かったわ。どうしたん?」 「…渋やん最近いつもこうやわ。大倉と章ちゃ んの所ずっと見てぼーっとしてる。何かあっ たん?」 何かあったも何もただ気にくわない。そう言 いたかったけれどグループ内恋愛禁止と騒い でいる張本人がそんな事言える訳が無い。 「…いや何もあらへんよ?ちょっと眠いなあっ てぽけーってしとるだけで。たまたま目の前 にあの二人が居るだけで。」 「…そっか?何やよう解らんけども渋やん抱え 込んでたらあかんからちゃんと相談するんや で?最近忙しいんやから。」 「…ん、おおきになマル。」 「いいえ。ほなこれから映画とかの取材入っ てるから行くな?ちゃんとゆっくり休むんや で?ほな。」 マルはいつものテンションで常に居るわけで は無いから俺がこんな状態の時はヤス同様優 しく接してくれる。一時期はそんなマルに惹 かれた事もあったが、それは恋愛感情では無 いって自分で気付いた。俺の頭の中にはヤス 。御前しか見えへんねん。
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