クリスマスの夜

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「すみません。このケーキ1つ下さい」 「ハイハイ。まいどあり」とお婆さんは満面な笑みで接待していた。 「はぁ~」と息を吐き、顔をあげた。 「げっ…」 「あっお前…」 顔をあげなければよかった。その前に客の顔を見なければよかったと後悔した。 そこに立ってたのは、 同じクラスの 坪倉 海斗と言う男だったからだ。 「なんだい。あんたら、知り合いかい?」と異変に感じたお婆さんが率直に質問された。 「あっ知り合いていうか…なんていうか…」と言葉を濁らせてると 「同じクラスのクラスメートなだけです」と海斗が冷静に応えた。 少しだけズキッと胸が痛んだ。 「そっそう…クラスメートなだけよ。深い意味はないからね」と苦笑いで応えた。
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