初雪のクリスマスパレード

「あっれー？緑川じゃーん！」

「え」

俺の背後から酒臭い匂いと共に現れたのは、相川他数名の教師だった。
おそらく以前話していた独り身の集まりだろう。

「緑川せんせー、何してんれすかぁー？」

揃いも揃って泥酔しているようで、ふらふらと覚束ない足どりで歩く様を周りから遠巻きに見られている。

「あるぇ～？赤江くんじゃなーい？何で一緒にいるの～？」

「ぐ、偶然！偶然そこで会って！」

まずい、と思って咄嗟に言い訳する。
我ながらアドリブきかねぇな、俺！

「なぁんだ～。そーだったんだぁ」

酔ってるおかげなのか、俺の下手なアドリブもなんとか信じて貰えたようだ。

「二人がそーゆー関係かと思っちゃったよ～！」

「ぎゃはは、それはないれすよぉ～、きょーとぉ」

本当酔っててくれてありがとう！！

「ちょーどいー！緑川くんも混ざりたまえ、今夜はぶれーこーだぁあ！」

「え、あの、ちょ…」

「なんだねちみぃ…、僕のゆーことが聞けないとゆーのかね、えー？」

無礼講じゃねぇのかよ！
つか教頭酔ってもめんどくせぇえ！！