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「先生は…、したいって思ってくれないの…?やっぱりお情けで付き合ってるぐらいじゃ、軽いちゅーが限界なの…?」
「お、おい…、泣くなって…」
「俺、俺は…、カラダだけでもいいから…、1度きりでもいいから…、先生に、愛されてみたい…。愛されてるって、錯覚でもいいから感じてみたいよ…」
カラダだけ、とか…
いつの間にそんなに追い込んでたんだろうか…
「ごめん、悪かった。あ、愛してる、から。だから泣くな、な?」
小さい子供のように泣きじゃくるエリが愛しくて。
キュウっと抱きしめた。
「や゛、だぁ…。本気じゃないくせに。そんな言葉い゛うなぁぁ…」
「本気だって。ちゃんと好きだから」
胸元が濡れる感覚を感じながら、柔らかい髪を宥めるように撫でる。
「嘘つき…。離せよっ」
口では離せとか言ってるけど、エリの手はしっかりと俺のシャツを握り締めている。
俺の胸の中で、小さな肩を震わせるエリが可愛くて。
少し低い位置にある、栗色の頭にそっと唇を寄せた。
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