初雪のクリスマスパレード

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「ん……、はあ」 「…もういいだろ。俺は忙しいんだ」 「………」 「何だ。サボりは見逃さんぞ」 「……サボんないよ」 「おーえらいえらい」 俺がさっさと行けとばかりに手ではらうと、 エリは小さな口をへの字に曲げて立ち上がった。 「先生。明後日空いてる?」 「明後日ってクリスマスイブか?別に予定はないが」 「ホントっ?じゃあ俺が貰っていい?」 「はいはい、貰っていいから早く帰れ。チャイムなるぞ」 回転椅子に腰掛け、気のない返事を返す。 別に仕事がある訳じゃないし、忙しい訳でもない。 暇をもて余した俺は、何の気なしに真っ白い髪にペンを滑らせた。 こうでもしないと…… 「先生、また放課後ね?」 「へいへい」 こんな関係いけないと分かっていたはずなのに。 今ではどっぷりはまって抜け出せそうにない。 教師と生徒、その上男同士。 問題は山積みだけど、一番の問題は “こんな関係でもエリとならいい” なんてバカげたこと、俺が本気で考えていることだ。 なんとか一線を越えることは耐えているが、正直時間の問題だろう。
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