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目覚めたばかりの朝日に向かい
真新しい車を走らせた
ラジオは天気の予報をしていて
僕はガムを噛みながら
穏やかな気分で
ハンドルを微妙に操作する
加速して
60キロをキープする
安定感のある振動が伝わる
走り続けている
あてのない旅路は
なんてことのない
真っ直ぐな道だ
どんな悩みもない
最愛の人もいない
新しい朝にはふさわしく
まだ なにも 周りにみえない
掴まるものは
このハンドルしかないが
車を止めたら
掴まるものはない
僕は再び地上に立ちあがる
すべての方向を定めるのは
自らの意志だから
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