1章

2/76
前へ
/110ページ
次へ
『ゴーストジュエリー』 それはそれは奇跡を起こす宝石。名前の由来は、その名の通り幽霊のように実態がない、触れることが出来ない宝石。 故にゴーストジュエリー。 ゴーストジュエリーに触れるには特殊加工した魔力が通る金属器、通称魔金がないと持ち運ぶことも使うことも出来ず、魔金が無い場合はその場にぷかぷか浮かんでいるのだという。 ゴーストジュエリーの使い方は至極簡単。ゴーストジュエリーを付けた魔金に魔力を込めればゴーストジュエリーの能力を使うことができる。 ゴーストジュエリーの能力は宝石によって個々に違い、魔具は一つに対して、ゴーストジュエリーは複数の能力を秘めている。また、人間には到底実現出来ない、あり得ない事象をゴーストジュエリーは創り出すことが出来る。 例えば、炎の宝石。人間の魔法使いなら魔具を使用しても、小さな家を一軒燃やしたところで魔力が底に尽くだろう。 しかし、この宝石があれば、家どころか小さな町一つ燃やし尽くすことが出来る。否、能力を秘めている。 正に奇跡を創る宝石なのだ。 現在、正式に観測されている炎の宝石は4個と意外に多い。 それと比べ、空の宝石、時の宝石は共に1個ずつしか発見されていない。正式には…。 ゴーストジュエリーは、種類自体は沢山あるがその個体数に大きな差があり、数が少なく、稀少な物ほど便利で強力な力を秘めているとされている。 ――以上が俺ことケイが知ってるゴーストジュエリーに関する知識初級編だ。 初級であって一般常識、この世界では誰でも知っていることだ。
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!

90人が本棚に入れています
本棚に追加