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一年の時だけでも
俺は20人近くの人から
告白をされている。
それは、それだけ同性愛
という恋愛基準を持った
人が居るというわけで…
よくよく思い出していけば
同学年の奴も居れば
喋った事もない先輩にも
告白をされていた。
嫌・・って
わけではないけど
少し面食らってしまう。
別に俺は特別格好良いとは
言えないし
女みたいに
可愛いというわけでもない
まあ、容姿はごくごく平均
普通の男子よりも
ちょっと背が低いけど…
それ以外は何もない。
特技も無ければ
趣味と言える趣味も無い
人から好かれるような
行いをしてはいないし…
自分がここまで人から好意
を持たれるなんて
思っていなかったんだ。
「あ、大ちゃん、おかえり」
教室に戻れば、中学の頃
からの親友の山田が
何故か俺の席に座り、足を
だらしなく机に置いていた
手元には携帯があるため
今まで誰かとメールでも
していたんだろう。
まあ、誰かなんて
分かり切ってるんだけど。
「なんで山田が
俺の席に居るんだよっ!」
「えー、人の席って座り心地
良いんだって
前から言ってるじゃん。」
「なら、せめて足やめろ!」
「この体勢が
落ち着くんだよなー。」
悪びれもなく
山田は笑いながら
携帯を制服の
ズボンのポケットに直す。
「…ったく、もー。」
「ははっ
まあ、良いじゃん、な?」
「はあ…。
しょうがねーなーっ」
「大ちゃん、さんきゅーっ」
なんて山田は
さらに体勢を崩したから
やっぱり
やめさせとけば良かった…
という後悔が生まれた。
ー
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