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それは「愛」だ。 両親から捨てられ、偽りの恋愛ばかりしてきた俺は、本当の愛を知らないのだ。京介様は俺を初めて見た時から感じ取っていたのだろう。だから俺を訪ねてきて、抱き寄せ、何度も名前を呼んでいたのだ。茶屋をでる時に、また来ると言ったのは、俺に独りじゃないと言う事を感じて欲しかったのと、人を信じる心を無くし、心を閉ざしてしまった俺に、自分の事は信じても大丈夫だと伝えたかったからだろう。 しかし、京介様は婚約してしまう。そうすると俺の所には、来れなくなってしまう。 やはり俺は独りなんだ。そう思っていた時に、俺を身請けしたいと言う人が現れたのだ。
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